上限価格と下限価格
上限価格と下限価格は、価格がまだ決定していない時にある幅で価格を設定する時に使われます。
始めに「新株式発行並びに株式売出届出目論見書」が提出されますが、その中の「募集の条件」という部分に、想定価格が書いてあります。
大部分の目論見書では、想定価格がひとつしか書いてありませんが、実際はこの時にはまだ価格が未定ですから、上限想定価格と下限想定価格の幅を設定しています。
それからBB(ブックビルディング)を始めますから、需要申告するために公募価格を仮に設定した仮条件が使われます。仮条件は、想定価格からそれほど違わない価格ですが、この時も、あくまで仮条件で最終的な価格が決まっていません。
そして需要申告で、ちょうどオークションをするように皆に価格を決めてもらうのが建前です。ただし、その価格をある程度決めた中で決まるように、仮条件に上限価格と下限価格を決めてあります。
この仮条件の上限と下限の中で公募価格が決まりますが、ほとんどの場合は上限価格が公募価格になります。そして、初値はさらに公募価格よりも高くなります。
もし公募価格が上限価格にならなかった場合は、それだけ上限価格での需要申告がなかったことを意味していると思われます。即ち、人気がない株であり、当然上場しても初値は高くなりそうもありません。ですから、可能ならば、当選していても、涙を呑んで辞退をした方がいいです。
私は、2007年はいくとか原因がありますが、5社ほど辞退をしました。そして、うち4社は公募割れをしました。
あとIPOが上場して、初値が決まらないことがあります。多くの場合には、それは買いの株数の方が売りの株数を上回る場合には、ストップ高でその日は終わって、次の日に持ち込まれます。
ストップ安やストップ高は、1日の呼び値が動く範囲(値幅)は前日の終値から一定の範囲に制限されています。例えば、100,000万円なら20,000万円、1,000,000万円なら200,000円と決まっています。
3日連続して、(1)売買がなく(2)ストップ高または、ストップ安となった銘柄には、翌営業日から制限値幅が2倍に拡大されるという規定もあります。
アメリカでは、上限価格より高くしたり、下限価格より安くしたりすることがあるようです。それだけ、需要申告(BB、ブックビルディング)の結果をシビアに見て、公募価格を決めているようです。
また、IPOでの初値の暴騰も、日本のようにはなりません。それだけ、市場が成熟しているようです。