需要申告とは、その名のとおり需要を申告します。IPOの株は人気が過熱していますから、買いたい人が公開される株数の数十倍、数百倍、時には千倍以上もいます。
それで、まず目論見書で想定価格を設定しますが、証券会社としてどれだけ本当に需要があるかを見極めたいわけです。それをBB(ブック・ビルディング)という名前で呼びますが、IPO株を買いたい人に需要を申告してもらうのです。
私達は、IPO株を下限仮条件と上限仮条件のうちのどの値段なら、いくら(何株)を買いたいかを申告するのです。ほとんど値段は仮条件の上限で申告します。なぜなら、証券会社は上限の値段で、充分買いたいという申告がされていますから、上限でない申告はすべて買えない=無効になってしまうのです。
需要申告と株数
何株買うかという方は、裁量配分の場合には実際に複数の株を配分してくれることもありますから、ある程度株数を申告します。これは、支店に何株申告があったかということが、証券会社の中での株数を取り争う時に考慮されるそうです。ですから、5株とか10株とか申告します。
一方、抽選配分の場合は、原則的に1株で充分です。複数株を申告するのには、それだけ前受金が必要ですから苦労して用意しても、当選確率は変わりません。
ただし、楽天証券は違って、複数株を申告すると、それだけ抽選に使う番号が割り当てられるので、当選確率が高くなりますし、天文的な確率かも知れないが、複数株の当選でさえも可能なのです。ただし、複数といっても株数は上限は楽天証券に割り当てられた株数なので、普通は10株とか20株とか、そんなものです。
ただ、楽天証券が年に一度か二度か副幹事を務めた時には、100株以上も割り当てがあり、それを100株以上を需要申告した人もいました。つまり1億円近くの資金を用意したのです。そして、1株ですが当選をもらっていました。
もう一つSBI(イートレード)証券も複数株を申告すると当選確率が高くなります。ただし、SBI証券の場合は申告する株数の上限がほとんど無限です。(実際にいくらか、私ではわかりません)ですから、1000株とか申告する人もいますから、もともと当選がめったにないIPOが、さらに当選が難しくなっています。
需要申告の実需と前受金
需要申告をする際に、その申告した株数が実需を表しているべきだというのが、日本証券業協会で強調してことです。ですから、"もし、全部の株数を当選したら購入する"ことを確実するために、前受金を必要にするのです。
需要申告というのは、購入申込とは違いますから、「買いたい」と言っても、それは希望を言っているだけで、実際に買うとはかぎらないのです。しかし、前受金というのは、実際に買う気があるのならば、お金を用意しろというわけです。本来は需要申告だから、前受金は不要ではないかという意見もありますが、大勢は前受金が必要になっています。
前受金が必要なのは、特にネットでの需要申告です。ネットでは、前受金が不要なのは野村證券とジェット証券だけです。
ところが、窓口で需要申告をすると、同じ証券会社でも態度が変わります。ある証券会社では前受金が必要だと言い、ある証券会社では当選するまで不要だ言います。中には前受金は半額以上が必要だと言う会社もあります。
それどころか、同じ証券会社でも支店が違えば言うことが違ったり、同じ支店でも担当者によって違ったり、極めつけは同じ担当者が時期によって前受金が必要になったり、不要になったりします。これは、ネットと違ってシステムで前受金をチェックするのではなくて、担当者がチェックするわけですから、その気にならば前受金がなくても需要申告はできるわけです。特に、裁量配分の場合は、こういう前受金の要不要も裁量で決まるみたいです。
需要申告と当選
需要申告は、あくまで購入申込ではないけれど、多くの証券会社は、需要申告をして人の中から当選の人を選んで購入申込をさせます。つまり、実質的に需要申告は購入申込のようなもので、買えるか買えないかは、そこで決まってしまうのです。
ただし、形式的には購入申込をしないと購入はできません。ですから、(公募価格以上を入金して)購入申込をするのは、どの証券会社でもします。
ただし、一部の証券会社は需要申告を建前どおりにそれはあくまで需要を見るものとして、抽選はしないです。抽選は、購入申込もした人の中から、当選を決めます。この場合は、購入申込はしていますから、当選=購入になります。松井証券とか楽天証券などが、このタイプで、BB後期と呼んだりします。